Vol. 23

私の友情結婚活動

投稿日

2023.09.22

更新日

2023.11.14

こんにちは。カラーズに入会し、友情結婚(成婚退会)しました、佐藤です。
高橋さんと友情結婚をした私ですが、入会してから退会に至るまで、高橋さん以外の方ともお見合いや話し合いをしてきました。
実際どのような感じだったのか、また、そんな中で何故成婚に至らなかったのか、3人をピックアップして振り返ってみたいと思います。
個人が特定されないよう、エピソードやお相手の方のプロフィールは、一部フィクションを加えています。

目次

お見合いに至るまで

成婚後の居住可能エリアを広くとっていたお陰もあってか、ご紹介は比較的コンスタントにあったように思います。ただ、活動範囲が広い分移動費や時間も必要になってしまい、ご紹介いただいた方全員とお見合いに進むということはなかったです。
文章上のプロフィールでも、人となりというのは出てくると思っています。私は文章を読むのが好きだったのもあってか、誤字・脱字や少し日本語がおかしいところがあるとどうしても気になってしまっていました…。お見合いできるかどうかの大事な文章なのに、しっかり推敲してないのかな、と不誠実な印象を持ってしまったのです(すべての方がそうだとは思わないのですが)。
ただ、お断りした件数としてはそこまで多くはなかったと思います。

お見合いの日の気持ち

お見合いって、すごく緊張しますよね。普段はあまり行かないようなホテルのラウンジで、知らない人と二人きりで話すなんて…と。
最初は待ち合わせの時間より少し早めに行き、待ち合わせの場所を確認したり、化粧室で気持ちを整えたりしていました。早く着席して相手を待つのも緊張するし、相手より後に行くのも緊張しましたが、結果的に前者の方が多かったように思います。
最初こそ緊張しましたが、何度か経験するとだんだんお見合いは楽しくなってきました。こんな経験、今しかないかも!と思うようになったからかもしれません。

Aさんの場合~出会い~

初めてお見合いをしたAさんは、私よりも年上で経験豊富ということもあってか、よくリードしてくれました。物腰柔らかで会話も弾み、二回目もお会いすることに決めました。
二回目(話し合い期間)からは二人で会う日時・頻度・場所を決めていきます。私とAさんは住んでいる地域が少し離れていたので、毎週お会いするのが難しく、月1~2回くらいでした。

Aさんの場合~話し合い期間~

そんな中、Aさんの提案で「毎日連絡を取り合いましょう」と言ってくださって、毎日メールはしていました。実は、それが私にとっては苦痛でした…。
お会いできる時間が少ない分、連絡だけでも毎日取り合いたい、というのは普通なのかもしれません。ただメールのやり取りだけだったら良かったのですが、Aさんから「今からビデオ通話できますか?」や「今日の晩ご飯を写真に撮って送ってください」といったような希望がほぼ毎日あり、プライベートに突っ込んでくる感じが苦手でした。
「仕事終わりで疲れてるのに、今からビデオ通話なんて…。何て言ってお断りしよう…」「今日の晩ご飯なんて有り物で適当に作っただけなのに…。写真に撮るなんて恥ずかしい」と言った感じで、毎回の返答に困っていました。
相手のプライベートや生活スタイルを知ることは、今後話し合いを続ける=成婚相手として見定めるためには必要だと思います。Aさんもそのお考えで、生活スタイルや水準があっているかを見ていらっしゃったのかなと思います。
ただ、それを聞く頻度やタイミングによっては、相手にとって苦痛になることを知りました。話し合い期間を重ねてからだったら、まだ良かったのかもしれません。

Aさんの場合~お断りした理由~

お断りした最大の理由は「プロフィールと書いていることが違う」ことでした。
「vol.20 ノンセクシャルの友情結婚後の恋愛」にも書いたように、家庭に専念して欲しいという理由から、お相手にパートナーがいらっしゃらない方を対象にしていました。Aさんもパートナーがいないとプロフィールに書いてあったのですが、話し合い期間も終盤になったとき「実は…」とパートナーがいることを知らされました。
その時点で、他の理由でAさんとは成婚できないかもと思ってはいたのですが、パートナーがいること、それをプロフィールに書いていなかったことが決め手になったように思います。成婚する前に話してくれたのは、Aさんの誠実さだったかもしれません。

Bさんの場合~出会い~

Bさんは私よりも年下で、活動期間もあまり経っていないようでした。Aさんに比べると不慣れな感じもあったのですが、とても一生懸命に話を聞いてくださったり、○○についてはどう思いますか?とセクシャリティについても理解してくれようとしてくださったり、誠実な印象を受けました。
年下なのに、私よりもしっかり将来構想を持たれている…!と非常に驚きました。

Bさんの場合~お断りした理由~

Bさんは、私がお見合いをしていった中で一番好印象でした。話も合いますし、仕事も通ずるところがあって、またお話したいなぁと思っていました。
しかし、結果としてその先のお話し合いには進みませんでした。
実はこの時、高橋さんとの話し合い期間が終盤になっていました。高橋さんを成婚相手として考えている一方で、Bさんとのお見合いにも臨んでいたのです。
私は高橋さんと成婚したいと思っていても、高橋さんがそうかはわからないですよね。高橋さんも別の方とお話し合いをしているかもしれないし、もし断られたら1から活動しなければいけません。そういう気持ちもあって、同時進行で進めていたのです。
Bさんもとても良い方だったのですが、高橋さんとの成婚をやめてまでBさんに振り切っていいのか、Bさんも同じ気持ちかわからないし、Bさんに断られたらせっかく高橋さんという素敵な人と出会えたのに後悔しないか…と、友情結婚活動中で一番悩みました。

Bさんの場合~分岐点~

Bさんと高橋さんに差がついてしまった一番の理由は、タイミングだったのではないかと自分では思っています。もし先にBさんとお話し合い期間に入っていたら、高橋さんと出会うこともなかったかもしれません。とはいえ、Bさんも私と同じ気持ちで、またお話したいと思ってくれていたかは定かではないのですが、それもまた運命だったのかなぁと思います。
友情結婚って、出会いや相手を選ぶ過程を含めて、運の要素は非常に大きいと思っています。恋愛だってそうかもしれません。ただ、そんな中でも良い方と出会うためには、まず自分を磨かなければと思っています。

Cさんの場合~出会い~

Cさんは私と同世代で、プロフィールを見ていると仕事に対するスタンスや考え方も似ていて、お話が合うのでは?と思っていました。実際お会いしてみると、明るくカラッとした方で印象は良かったのですが、お話するにつれ、失礼ながら私がお見合いをしてきた方の中で一番「無いな」と思いました。

Cさんの場合~お断りした理由~

Cさんは、これまでお会いしてきた方の中で一番誠実さを感じませんでした。
しっかりと私のことも深掘りしてくださったり、結婚観や今後のことをどう考えているかを伝えてくれたAさん・Bさんとは違い、Cさんは終始自分の近況ばかり話していたのです。
仕舞いには「最近は仕事が忙しくて、あんまり結婚のこと考えてないんですよね」といったことを仰られて、今日私が来た意味ある?と怒りにも似た思いになったのを覚えています。お見合いしている途中で、もうこの人と会う事はないなと思いました。

色んな人がいて当たり前

いかがだったでしょうか。
Aさん、Bさん、Cさん、あえて違うタイプの人たちをピックアップしてみました。振り返ると、本当に色んな人がいたなと思います。
話し合いをしてみないとわからなかった部分(良い面も悪い面も)もありました。遠距離で活動をしていると、なかなかご紹介いただい方全員とお会いするのは難しいかもしれませんが、話してみると案外気が合うかも?というのはあるかもしれません。
実際、遠距離でも1日に2回お見合いを組んでくださったりと、配慮をいただいたこともあります。移動費も高いので、これは非常に助かりました。
多くはないチャンスを掴むためには、まずはプロフィールをしっかり書くこと、お見合いでは楽しみつつも、自分を知ってもらい、相手を知ろうとすることを大事にして欲しいなと思います。

sato
著者:佐藤

10代でノンセクシャルを知り、20代で恋愛結婚はできないと断念。一念発起してカラーズに入会後、友情結婚(成婚退会)しました。人工授精で子どもを授かり、現在は夫の高橋さんと協力しながら子育て真っ最中。元友情結婚活動者、結婚当事者のリアルな姿をお届けします。