Vol. 27

友情結婚のルール

投稿日

2024.04.07

こんにちは。カラーズに入会し、友情結婚(成婚退会)しました、佐藤です。
今回は、パートナーである高橋さんと籍を入れる前や、一緒に住み始めてから決めたルールをご紹介したいと思います。
とはいえ、結婚前に決めたルールはそれほど多くはありません。ほとんどは、住み始めてから自然と決まっていった約束事になります。

目次

お互いのセクシュアリティ

お互いのセクシュアリティをカミングアウトするかどうかは、話し合いシートの項目にありましたので入籍前に話し合って決めていました。
私たちは家族や親しい友人を含め、一切カミングアウトをしないことを約束しました。友情結婚をした理由の一つに、セクシュアリティを誤魔化すことなくなるべく普通の結婚をしたい、というのがありましたので、カミングアウトするメリットはないと考えました。高橋さんも同じ気持ちで、いずれ子どもが大きくなったとしても伝えることはないと思います。
今となってはセクシャリティを隠しているという意識は全くなく、そもそも気にしていない、という感覚です。周囲からも怪しまれている様子はありませんし、カミングアウトをしようか悩むような状況にないというのが現実です。

金銭管理

金銭管理については、一緒に住み始めて早い段階で話し合いました。お互いフルタイムで働いていてそれなりの収入もあったため、生活費の分担をどうするか、お互いの収入はどこまで知らせるか、等を話し合いました。
私も高橋さんも自分の収入を出すことに抵抗はなかったため、給与明細等はすべて開示していますし、ボーナス等も同様です。なお、独身時代に貯めていた貯金についても、ざっとどれくらいあるかお互いで共有しています。
私自身はそこまでお金を使う趣味がないので、自身の収入や貯金額を伝えることに抵抗はありませんでした。結婚生活や、その後の子育て期においてはこれまで以上にお金がかかることはわかっていたので、後から「実はあんまり貯金ないんだよね」と言うよりも先に開示した方が安心だという思いもありました。
カラーズではお見合いの段階で相手の年収が知れるのでその辺は安心ですが、実際どれくらいの貯金があるかどうかは早いうちに聞いておいても良いのかなと思います。

お金の使い方

私と高橋さんは、収入比に合わせて生活費を負担しています。お金の使い方に関しては、二人で共有している家計簿に、使った人が記録していくというルールにしています。
また、基本は一緒に買い物に行くので問題ないですが、例えば少し高い物(家電製品や家具等)を買う時は相手に相談するようにしています。これは特にルールを決めたわけではなかったのですが、自然と「○○をこういう理由で買いたいと思ってるけどどう思う?」と聞くようになりました。
共有費を使うという理由もありますが、家具や家電等の共有スペースで使うものは、勝手に買われるといい気持ちはしませんよね。相手の好みや使い勝手もありますので、相手の意見も尊重しながら購入するようにしています。

家事の分担

子どもが産まれる前・産まれた後と、環境によって家事の分担は変わりました。その都度、これは私がする、これは高橋さんがする、と役割を決めています。
例えば、私が帰宅するのが早いからご飯は私が作るけど、その代わりに高橋さんが洗い物をする、等です。
どちらかに家事や育児の負担が偏らないように、お互い気を遣ってこのようなルールが出来たように思います。ただ、相手が体調が悪かったり、仕事で帰りが遅い日等はもちろん相手の分の家事をすることもあり、その辺りは臨機応変にしています。
家事の分担については、ルールをある程度決めることを個人的にはおすすめします。
時代は変わったとはいえ、「女性が家事をする」という家庭は多いように感じますし、実際女性の方が家事が得意な部分もあるかもしれません。だからこそ、女性の方が家事を進んでしてしまうと、「これは女性がしてくれるんだな」と暗黙のルールが出来上がってしまいます。そうなるとルールを崩すのは少し労力がいります。
最初から決めておけば、相手に「なんでコレしてくれないの?」と不満を持つことも少なくなりますし、心も軽くなるかなと思います。

両親・義両親との付き合い方

これも自然と出来上がったルールですが、自分の親族にかかることは自分で責任を持つというのを意識しています。
例えば、私と高橋さんは両親から色々贈り物をしてもらったり、子どもにお金をかけてもらったりしていることもあり、母の日や父の日等にはプレゼントを贈っています。そういうとき、私は自分の両親のプレゼントだけ考えますし、高橋さんも同様です。
両親にお願いしたり、されたりするときも、必ず自分を窓口とするようにしています。
義両親との関係性の良し悪しは結婚生活にも重要なことだと思いますが、踏み込まないような仕組みを作ることで良好な関係が保てているように思います。

友情結婚だからこそルールが大事

恋愛結婚であってもお互いの取り決めはあると思いますが、友情結婚だからこそより重要だと思います。
今でこそ、私と高橋さんは「言わなくてもわかる」という関係性が構築されていますが、結婚してすぐの時には擦れ違いや、意見がぶつかることもありました。そういう時に、理性的に話し合い、ルールを決めることでお互いにとってよりよい関係が作れました。
私は、友情結婚生活がうまくいくためには「対等に話し合いができる関係か」というのが重要だと思っています。意見を言い合うだけではなく、相手の言い分も聞いて、二人にとっての落としどころをつけて、それを前向きに受け入れられる関係性です。
もし、今ちょっと友情結婚生活がうまくいっていないな、こういうところを良くしたいなと思う方がいらっしゃれば、ぜひ話し合いの場を設けて、必要であればルールを決めるなどしてみてください。
友情結婚活動をしている方で、自分にとって譲れないルールがあるという方は、ぜひ話し合い期間中にお相手の方に伝えてみてください。

sato
著者:佐藤

10代でノンセクシャルを知り、20代で恋愛結婚はできないと断念。一念発起してカラーズに入会後、友情結婚(成婚退会)しました。人工授精で子どもを授かり、現在は夫の高橋さんと協力しながら子育て真っ最中。元友情結婚活動者、結婚当事者のリアルな姿をお届けします。